眼鏡は顔の一部です
子供の頃から親のおかげで視力1.5より悪くなったことはなく
まったく眼鏡のお世話にならない、にもかかわらず眼鏡が好きだ、何故だ!?
仕事中は嬉々として眼鏡をかけている。
年末に、10年くらい前の誕生日に貰った老眼鏡のつるが折れてしまった
と言ってきた母を連れて、正月2日の初売りに出かけてきた。
JINSにZoffに眼鏡市場、3つも入っているからどこかで気に入ったものがあるだろう
そう思っていたが、最初に入った1軒目であれこれ試着を楽しみ
早くも気に入ったフレームを見つけてしまったようだ。
今度はそれを持って店員に声をかけ、レンズを用意してもらう。
念のために持ってきたつるの折れた老眼鏡を測ってもらうと、+2.5。
そんなに悪いのか?母も驚いている。
店員も、ちょっと強めですねと言う。
こんなお店に来て作ってもらうなんて初めてよと母。
では誕生日に買って貰ったというそれは一体…。
話を聞くとなんでも、老眼鏡なんてどれも同じなんだよと
実の娘に手渡されたのだとか。
実の娘、つまるところ自分にとっては妹にあたる。
もう自分の中では縁を切っているが
時々母が会ったり、孫の様子を知らせてきたりしているようだ。
つまり、買って貰ったんじゃなくて、買ったものを貰ったんだね…。
店員に母の検眼をして貰い、右が+1.0左が+1.75と分かる。
貰った老眼鏡はかけると1時間くらいで頭が痛くなるのよねと
今更ながらに言ってくる。
そりゃそうだろう!
元々丈夫な上に、面倒くさがりで
自分が我慢をすればいいことと思えば極限まで我慢し、無理をするそんな母。
妹が無知で傲慢であることは分かっていたのに
贈る物について調べもせず、その知識が足りないことすら気にかけず
それでも「善意の贈り物」をする人だということを分かっていたはずなのに。
10年近く気が付かなかった自分に腹が立つ。
出来上がるのは2週間後です、お渡しする前に調整などをするのでまた来てください
店員にそう言われ、母は大喜びで、自分は複雑な思いで店を後にした。