愚かな飼い主

1月14日午前2時過ぎ、12年と10か月、生まれたばかりで目が開いてないときから

一緒に暮らしていた三毛猫が逝った。

 

12月初旬ごろからカリカリを食べてないかも?一般食の缶詰しか食べてないかも?

といった感じで、体重が減少しつつあるのと脱水と便秘があったので病院へ行き、血液検査、レントゲン、超音波もしたが原因を特定できず。

血液検査では白血球が異常に多く、血小板が異常に少ない。

 

制吐剤と抗生物質を処方され、ソルラクトを貰い、自宅補液をした。

それでも12月はまだ食欲不振と食欲不振の合間に食欲の波が来て

自分の好物や水も自力で摂れていた。

正月に鯛めしを作った時も、うまいうまいとおすそ分けを食べていた。

 

けれど正月明ける頃には食欲廃絶、目に見えて体力・体重が落ち、

自力歩行ができなくなり、再度病院へ連れて行き、また血液検査をした。

白血球は正常値まで改善するも、12月に通常の半分だった血小板の数値が更に悪化して1/4程度にまでなっていた。極度の貧血だ。

 

それでもその他の数値から、ウイルス感染症や腎臓、肝臓、糖尿、甲状腺等、およそ猫がかかりそうな20以上の病気の可能性が否定された。またしても原因不明だ。

しかし極度の体重減少により、開腹しての検査など大掛かりなことは出来ず、

最後に行った膵臓の簡易検査でようやく「異常がなさそうではない」という曖昧な結果が出てきたので、ステロイドの投与を試みることとなり帰宅した。

 

もはや食欲廃絶の為、やぎミルクや高カロリー食に薬を混ぜて強制給餌を開始した。

けれど、3日経っても4日経っても改善が見られず、どんどん状態は悪化して行った。

素人の自分が強制給餌するよりも、入院させた方が栄養摂取量が違うかもしれない。もっと猫に楽な栄養の摂り方、効果的な薬の投与方法があるかもしれない。

何か違った薬の投与をしてもらえるかもしれない。

このままでは死なせてしまう。

とにかく、藁にもすがる思いでまた病院に行った。

 

「もう、うちで出来ることはありません」と言われた。

そして、高度医療センターのパンフレットを渡された。

入院についても否定的に、「入院中に亡くなる場合もありますから・・・」と勧めてくることはなかった。

 

膵臓かも?という検査結果と血小板減少が同時にあることから、ネット上の色んな文献を読んだ。

特発性免疫介在性血小板減少症なのでは?と素人ながら思った。

もしそうならば、現在投与を続けているプレドニゾロン(ステロイド)のみで効かない場合は、免疫抑制剤であるシクロスポリンを併用するとある。重篤であればγ-グロブリン投与や輸血もするとある。

血液の異常なのであれば、再三血液検査をしているのにそういった異常は見られないのかと聞くと「それはうちでは調べられず外注するしかない」という。

つまり調べていない。

外注に出すと何日かかるのかと問うと、3,4日という。

「高度医療センターでもどのみち外注に出すだろうから、それも一緒にして貰うといい」と言う。

念のために、もし、免疫介在性の血液異常だった場合はどうしますか?と聞くと

「(免疫)抑制剤を使います」という。

抗がん剤も効くという文献もありましたよと言うと、「そうですね」と否定しない。

 

何故、何回も通ってそのたびに原因不明で的を得た対処療法すらままならないのに

自分たちではお手上げの状態なのに、外注に出して検査しようと思わないのか。

血液検査の数値からほぼありえないだろうという甲状腺の検査までしておきながら

肝心なことは何もやっていない。

獣医でもないのにこちらが調べて、この可能性は?もし〇〇の可能性があってそれを否定するにはこの検査が必要なんじゃないのか?

そう言いださない限りやらないスタンスなのか。

 

原因不明だけど様子見ましょう、という病院をもっと早い段階で見切りをつけ転院をせずにいたことで、貴重な時間とお金を無駄に費やしてしまった。

そんなことに最後の最後に気が付いた。

もうこの子には検査結果を待つ3,4日という時間が残されていなかった。

愚かな飼い主で、本当に申し訳なかった。

本当に、本当に。